物語
「さあ、始めようか―― 新しい神話を 可憐な戦記を 奇跡の恋物語を――」
2020年、新東帝都にそびえ立つビルの屋上で、一人の男がそう宣言した。
それは「鶺鴒計画」の始まりを告げる合図。
"セキレイ"と呼ばれる108羽の可憐な戦士たちは、自らの主・葦牙(アシカビ)を求めて
人の世へと放たれた――
――自らの想いを賭けて、最後の一羽と成る為に。
「ごめん、今年もダメだった・・・」
憧れの都会に上京したものの、大学受験に失敗したさえない浪人生・佐橋皆人。
彼は、やりたい事も無く・親しい友人もおらず・ましてや彼女なんているわけもない、いわゆるヘタレ。
しかもその日、2浪が決定したばかりだった。
厳しい現実に、落ち込みながら帰路に付く皆人。
そんな彼の前に、突然、空から謎の美少女が降ってきた。
彼女の名は"結"。自らを"セキレイ"と名乗る彼女は、運命の相手"葦牙"として皆人を選んだのだった。
「ごめん、今年もダメだった・・・」
そして皆人と結の絆が刻まれたとき、物語は動き始める――
これは、人とセキレイが織り成す、新しい神話
これは、セキレイ達が繰り広げる、可憐な戦記
これは、運命の相手と紡ぎ出す、奇跡の恋物語。